大連医科大学薬学院の創立は、平成5年(1993年)に創設した大連医科大学臨床薬学部の後身である。国際レベルの学術競争に対応できるような研究体制を築くために、2001年に薬学院を設立した。現在の薬学院は薬学専攻と臨床薬学専攻との2専攻からなっている。
本学は、1993年、臨床薬剤師の養成を目的にして臨床薬学専攻を創設した。学制は五年で、卒業生には医学学士の学位を授与しておる。臨床薬学専攻は全国では二番目、遼寧省では一番はじめに設立した専攻である。本学部は2003年から、薬学研究者及びハイレベルの薬剤専門家を育成するために、四年制の薬学専攻を併せて設立した。薬学の基本知識、自然科学の諸学問及び薬学特有の学問における基礎知識と技能の教育を通じて、薬物の研究開発、生産、管理、治療などの能力の養成を行うのはねらいである。卒業生は理学学士の学位を獲得できる。
現在、薬学院は薬理学、臨床薬理学、薬品分析学、薬品化学と生薬、薬剤学の五つ講座と薬学総合試験室から構成され、薬理学、臨床薬理学、薬品分析学、薬剤学、生物薬剤学、薬物化学、天然薬物化学,生薬学、薬事関係法規などの専門コースの授業をおこなっておる。加えて、博士課程として中国医学と西洋医学を統合した薬理学の専攻、修士課程として薬学(薬理学、薬物分析学、薬物化学、薬剤学を含む)の専攻も開設している。いま、薬学院では遼寧省教学団体(薬理学)、薬理学重点学科、国家教学質量工程の特色専門建設項目(薬学)、遼寧省普通大学学部モデル専門(薬学)、遼寧省教育庁・科学技術庁の重点実験室(薬物動態と薬物輸送重点実験室)、遼寧省工程技術研究センター(抗肝炎新薬工程技術研究センター)、国家薬物臨床試験機構のPhase I 実験室も併せて設置している。博士課程の学生を指導している教師は3人、修士課程の学生を指導している教師は20人である。
現在、薬学院は、41人の教授陣のうち常勤教師は29人(そのうち教授は9人、助教授は7人、講師は10人,助手は3人で、博士・修士・学士学位獲得者はそれぞれ76%、21%、3%で、技術者は8人である)である。常勤教師のうち、50%以上の教師は海外留学の経験をしておる。
学部生は573人(そのうち薬学専攻139人、臨床薬学専攻434人 )である。現時点では、卒業生の進路としては就職しやすいということもあって、有名な製薬会社で多くの薬学院の卒業生が活躍している。そのほか多くの者が、薬物研究所、大学の付属病院薬剤部に就職したり、海外留学に行ったり、修士課程に進学したりしている,又、臨床薬学及び薬学専攻の卒業生の就職率は長年にわたって、100%という比率が続いておる。